ぷんギターズ Blog

ぷんギターズ【公式】のブログ。アコースティックギター、ヴィンテージギター、好きなことをぽつぽつと。ピエール・ベンスーザン、ジェイソン・ムラーズ、森山直太朗、ジュリアン・ラージが特に大好物

続・はじめてのMartin(それは先生)

 “今までたくさんの素晴らしい先生に出会っていますが、『一番の先生は自分のギター』だと感じます。弾き方が強すぎるといい音はしない。弱すぎてもダメ。自分の弾き方が正しいかどうか、このMartinから毎日教えられています。”

 
- Julian Lage / Acoustic Guitar Magazine Vol.72 インタビュー記事より
 
 
 
 
まだちょうど1年の半分が過ぎたところではあるものの、既に2017年の我が家でのアルバム再生回数ナンバーワンとなること間違いなしのジュリアン・ラージ。
 
プレイスタイルは全く異なるものの、アコースティックギタリストとして、僕の中ではピエール・ベンスーザンと並び立つ二大巨頭となりました。このブログのタイトルにジュリアンの名を加えないといけないんじゃないかと思うくらい(笑)。それくらい好き。
 
そんな彼が、"素晴らしいギターは正しい弾き方を教えてくれるのだ" と…。中でも、充分に弾きこなされた "ヴィンテージギターから得られる学びは、特に意義深いものなのだ" と…。
 
 
え?いま、なんて言いました?
もしかして、ヴ、ヴィンテ……??
 
 
 
 
あぁ…ダメだよ、ジュリアン…
 
その言葉を、よりによって君が言うなんて…
 
はじめてのMartinが気になりだしたあの日から…
 
僕はわかっていたんだ、はじめから…
 
あの…あの世界の恐ろしさを…
 
だからこそ僕は、あいつを心の奥の奥の方に…
 
理性という名の札で封印しておいたはずのに…
 
"ヴィンテージMartin" ≒ "先生"
 
 
確かに、僕にとってのはじめてのMartinとなった D-28 Authentic 1941を手に入れてからのこの1年間。たぶん他のどのギターよりも頻繁にこのギターを弾いていたと思うのだが、タッチによってこんなにも出音が変わるものかと、素人の僕なりの気づきを得られていた自覚はあった。
 
これはLowdenとは全く違う感覚だった。良い悪いではなく、違いがあるのだ。Lowdenは、爪の先で軽く弾く程度でもかなり鳴る。しかも、それはそれでなかなか気持ちの良い音がするのだ。
 
一方のMartin D-28 Authentic 1941は、ある意味で厳しい。軽く触れるだけのようなタッチでは、出音のボリュームも小さいし、まぁ特になんてことはない音しかでない。それが、指先やピックにしっかりと弦のテンションを乗せきった後に、そのエネルギーを一気に解放するようにハジく弾き方が出来た時には…それはもう♡
 
太くて芯のある恍惚のサウンド・音のかたまりが、遠くまで飛んでいくかのように、ギターから弾き出されていくのだ。
 
ちなみに、タッチによる音の違いをマーティンで感じた後に、続けてLowdenで同じように弾いてみると、面白いことにそれまでとは表情の異なる、太くて強い音が出る。
 
つまりどちらのギターでも、タッチによって異なる出音となることに違いはないのだが、いい音がするかどうかという意味での"タッチのストライクゾーン"の広さに違いがあるのだと思う。
 
特にD-28 Authentic 1941はリアシフトと呼ばれるブレーシングが採用されていて、一般的には鳴らない、鳴りにくいと言われているギターだ。それもあって、Lowdenとの"タッチのストライクゾーン"の違いを、素人の僕でも、より明確に感じることが出来たのかもしれない。
 
 

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そんな僕の "気づきの芽" のようなものに、水と肥料を同時に与えるかのような前述のジュリアン・ラージのインタビューコメントによって、永遠に開かずの扉となるはずだったヴィンテージマーティンの封印は、あまりにも簡単に解き放たれてしまったのだった。
 
 
 
あぁもうダメ…
 
助けてください、だれか…
 
僕を正しい道に導いてくれる…
 
僕にも、いにしえの昔からの知恵を…
 
気づきを与えてくれる先生…センセッ
 
 
 
もはや、すっかり腑抜け野郎になっていた僕。
 
ただ、そんな僕を正気に戻させるひとつの記憶が、頭の中にハッキリと存在していた。
 
それは2ヶ月前の5月初旬。京都の雄 ワタナベ楽器店の知る人ぞ知る "カリスマ店員 Sさん" に、某社の"とあるギター"についての相談を持ち掛けていた、あの記憶。
 
気になっていたのは、あれから約1ヶ月半経ったこの時点(※6月中旬)でも、まだその決着がついていないということだった。
 
 
(続く)