ぷんギターズ Blog

ぷんギターズ【公式】のブログ。アコースティックギター、ヴィンテージギター、好きなことをぽつぽつと。ピエール・ベンスーザン、ジェイソン・ムラーズ、森山直太朗、ジュリアン・ラージが特に大好物

続・はじめてのMartin (浮気者にも無償の愛を)

僕がワタナベ楽器店のカリスマ店員 Sさんに相談していたのは、某社の"とあるモデル"を僕の好みのオプション仕様でオーダーしようかな?…という件。
 
しかしながら、5月初旬に初めて相談した後、それほど時間を置かずして判明したのは残念なお話。そのオプション仕様のために必要な材が枯渇していて、現在受注を一旦ストップしているというのだ。
 
とはいえ、あくまで"一旦受注ストップ"。今後再開する可能性も含めて、もう少し情報を探っていただけるとのことで、Sさんからの続報を待ってみることにしていたのだ。
 
 
 

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※ カバとMartin
 
 
あれから1ヶ月半が経過した6月中旬。
Sさんからの続報は、まだ届いていなかった。
 
その代わり…
あのジュリアン・ラージのコメントは、僕の心に届きまくっていた。
 
 
あぁ…ヴィンテージMartin…
あぁ先生…センセッ♡
 
 
いや待てよ。これはイカン。
 
だって…
カリスマ店員 Sさんは、僕のために、様々な情報収集や各所への働き掛けに奔走してくれているのだ。それなのに、あろうことか僕は、それとは別のギターに心を奪われそうになっている。なんて不誠実な!
 
これでは、"誠意って何かね?” と菅原文太さんに問われても、まともに眼を合わせることもできず、そのまま張り倒されること間違いなしの、後ろめたさ百点満点ではないか!
 

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※ぷんスーザン殿堂入り TVドラマ『北の国から』の名シーンから
 
 
今、まず僕がなすべきことは、Sさんからの続報を待つことだ。僕はなんとか正気を取り戻した。
 
そしてなんとなく、そう遠くないうちに、そろそろSさんからの連絡があるのではないかと、そんな気もして…
 
その日はそのまま寝た。
 
 
・・・
 
 
翌日朝、起きた。
 
会社に行った。
 
仕事中にふとiPhone見た。
 
DM届いてた。
 
 
…なんと、ワタナベ楽器店 Sさんからだった。
 
 
 
 
おいおい一体なんなんだ、このタイムリーさは?
 
僕の予知能力が凄いのか?それとも、Sさんのリモート読心術、テレパシー能力が並外れているのか?
 
きっと後者だろう。僕はデスクに座りながら、つい独りでニヤニヤしてしまった。
 
 
 
Sさんからの続報は、こんな内容だった。やはり材の枯渇は本当で、受注再開の見通しはまだわからないのだと…。もしかしたら半年もすれば再開できているかもしれないし、もしかしたらそうじゃないかもしれないし…と。
 
 
・・・
 
 
そうであればそれは仕方がない。待つしかない。そして、僕の他のギターへの浮気心を白状するのも、このタイミングしかない。
 
 
僕は正直に、『ヴィンテージMartinで気になっているものがあって、今後のタイミング次第では、先に相談していた某社のギターを買えないということがあり得るかもしれない』ということを、お詫びと共にSさんにお伝えした。
 
 
 
 
Sさんは、大きかった。
とてつもなく器の大きな人だった。
 
 
 
そんなことは全く問題なくて、むしろ自分としても仕入れてみたいと思っていた仕様のギターなので、僕が買わない場合は店頭で売ってみたいんだ…と言った。
 
 
 
更に、僕がその時点で候補としていた2つのヴィンテージMartinの個体について、プロの観点からのたくさんのアドバイスをしてくださった。それも自分の商売とはまったく関係のないギターについて、まだ一度もワタナベ楽器店から商品を買ったことのないオトコに対して…だ。
 
 
 
そしてその日は、なんだかんだとその後4時間くらい、TwitterのDMでお付き合いいただいた気がする。
 
 
『サイト確認いたしました!これは状態良さそうですね...!ピックガードはTOR-TISでしょうか?ペグは当時のオリジナルのオープンバックっぽいですね。バックのクラックもこれぐらいなら大したことないでしょう。』
 
『こちらも拝見いたしました!ペグは近年物っぽいですね!ピックガードはこの感じはオリジナルだと思います!オリジナルペグは確かにマニアとしては押さえたい所ですが、ブリッジのハカの杢目や、TOP板の焼け具合と杢目はこちらの方が良い顔してますね。』

『B弦下のピックガードからブリッジへのクラックは、この年代のマーティンならもう付属品のように思ってもしょうがないかとは思います。綺麗にするにはピックガードや駒を剥がすというデメリットが多すぎますからね、内部から補正がされているor中から見たら綺麗で、ガッツリ割れているわけではないよ?という意味でしょうか?これぐらいなら気にされなくても大丈夫かと思います。』

『状態としては双方同じくらいだと思います。最初のギターもバック割れの補正はまだされてない状態での販売でしたし、2番目のギターの補正やリフィニッシュは高い技術でなされていますよね。』

『ピックガードは最初の個体は面取りされているように見えますので、交換されているような気がしますね。ブリッジ交換では価値は下がりませんので、ペグ以外はオリジナル!か、ピックガード以外はオリジナル。でしたら前者の方が良いと思います。』

『ちなみに、2番目のお店は有名なお店ですね!ここの商品なら安心して海外から買われても良いように思います。』
 
『憶測も含めてですが、ヘッドとサイドの傷からして、バックにも深めの傷はもちろん相応に有ったものかと予想します。それを加味して、リフィニッシュでの傷の処理の仕方は上手く、さらに写真で見てとる限り、塗膜が薄いですよね!テカテカにせずにリフィニッシュして傷を修正するのは高い技術が要りますし、ビンテージギターの事を分かっている人間が仕上げたんだろうなぁと感じました!ハッキリとバックリフィニッシュとサドル交換は記載されているので、以前のここのお店の仕事の可能性もございますよね♪』
 
『あとは、このクラスのプロショップはリペアで食べている事が多いですし、リペアマンも良いギターに触れてなんぼなので、トップクラスのリペアマンが間違いなく出入りしている筈ですね!』
 
 
 
… ボク、あのとき、心から感動してました。
 
ギター選びのワクワクさはもちろんあったけど、それ以上に、Sさんとのやり取り、このエピソード自体が、ものすごくありがたくて、かけがえのないモノに思えていました。
 
 
浮気者にも…
溢れるほどに注がれる無償の愛…
 
 
これはもう、貴方にはどうやったって敵いませんよ!
参りました♡
 
 
(続く)