ぷんギターズ Blog

ぷんギターズ【公式】のブログ。アコースティックギター、ヴィンテージギター、好きなことをぽつぽつと。ピエール・ベンスーザン、ジェイソン・ムラーズ、森山直太朗、ジュリアン・ラージが特に大好物

Martin 000-18(1941年製 ヴィンテージ)- 後編 -

遂に戻ってきましたよ!
 
このギターを海外から取り寄せる際に一緒に検討してくださったいわば“産みの親”、ワタナベ楽器 Sさん監修の下、およそ2ヶ月間に渡って徹底的なフルメンテナンスを施されて、1941年製 Martin 000-18が遂に我が家に戻って参りました!
 

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おほほほー。
この渋いルックスと、手に取ったときにビックリしちゃうくらいのこの軽さ、久しぶりだわぁ♡
 
 
さてさて。
この2ヶ月間で一体何が変わったのか、1つずつ見ていきましょう。
 
 
まずこちら。じゃーん!
 

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じゃじゃじゃーーーーん!!
 

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…え?
…なにが新しいのかわからない?
 
 
そうっ!
それそれっ!!
その言葉が聞きたかったんです!!!
(↑誰もいってない…)
 
 
まるで元から付いてたように見えるこのペグ。
 

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こちら、レリック仕上げの紛れもない新品Waverlyなのです!
 
これはホント期待以上にハマりました!ヴィンテージマーティンにレリックWaverlyの組み合わせ。もうね、あまりの違和感の無さに笑っちゃうくらいです。
 
元々この丸型のWaverlyは、所有しているもう一本のマーティンD-28 Authentic 1941にも付いていて、とてもお気に入りなのですが、1941年前後に作られたマーティンに付いていたオリジナルのペグとほぼ同じデザインで、しかもこちらはレリック仕上げ、そしてもちろんWaverlyの高精度チューニング機能も同時に手に入れられるという、僕にとってはこれ以上にないまさしく最高のペグなんです。
 
しかもこのペグ、多少ずっしり重みがあるからでしょうか、サウンドにもしっかりとしたハリと芯を与えてくれるという…。
 
いったいどこまで僕好みなんだ!
こいつめこいつめ!!
 
 
…。
 
 
 
ちなみにこのペグ交換。今回は単に付け替えるというだけでは済みませんでした。
 
こちら付け替える前の写真なんですが…
少しおかしな箇所があるの、わかります?
 

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よーく見てみてください。
右下6弦ペグが右のほうに寄ってしまっていて、ヘッドのマホガニーが見える隙間部分が、左下1弦ペグと比べて狭くなってますよね。同じく右側まん中の5弦ペグにも同様の傾向が見られます。
 
ということで、こちら、実際に6弦ペグを外したところ。
 

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ほらほら、こういうことです。
 
つまりペグを設置するためのネジ穴が横方向に拡がってしまっていたのです。低音弦ほど弦のテンションが強いので、永年使われているうちに弦のテンションがかかる方向にネジ穴が徐々に拡張していってしまったんでしょう。また実は上の写真のペグは、どうやら50年代あたりに一度交換された後のもので、その際にもネジ穴の埋め戻し〜切り直しをしていたようで、そういうこともあって穴が拡がりやすくなっていたのかもしれません。
 
ということで、今回先程のWaverlyに交換するにあたっても、必要なネジ穴の埋め戻しをした上で、改めて適切な箇所にネジ穴を切るという作業をしてもらいました。
 

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ほーらこの通り!!!
 
 
さて、次に手を入れてもらったのはギターの内部。なので写真がありませんが、具体的には以下の2つのメンテナンスを実施してもらいました。
 
① 接着が甘くなっていたブレーシング数本のニカワ再接着
 
②ブリッジプレート(弦のボールエンドを受け止める場所)にボールエンドが食い込んでしまう箇所が見つかったので、古いブリッジプレートの上に、同じメイプル材を重ねて補強
 
 
ちなみに今回、ペグ取り付けも含めた木工技術が必要なリペアは、ワタナベ楽器さんと提携されている京都の岩田工房、リペア職人の岩田さんが担当してくださったそうです。
 

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※ 写真はワタナベ楽器さんのツイッターより拝借。僕のカールトンケースがちゃっかり映り込み!
 
 
写真、右が岩田さん、左はワタナベ楽器Sさん(顔出しして、名前だけ伏せるの意味あるのかな…?Sさんスミマセン 笑)。
 
ちなみに岩田さん、以前は東京の有名工房で活躍され、都内の某ヴィンテージ専門ショップなどの担当もされていたという、業界では有名なリペア職人さんだそうです。とっても信頼できますね!
 
岩田さん、この度は本当にありがとうございました♡
 
 
 
そして今回、これでは終わらず…
更にいくつかの調整作業が続きました!
 
まず、くたびれていたナットの再作成です。元々ボロくてどうしようもないという程ではありませんでしたが、かなり前のものらしく、弦のサビで茶色くなっていたり、所々欠けてしまっている箇所があったりだったので、この際まとめて対応をお願いしていたのです。
 

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…と思っていたら、なんと開けてビックリ!!!
 
ワタナベ楽器Sさんからの報告によると、古いナットの下に厚紙のようなものが敷かれていたことが発覚したのです。
 
なんじゃそりゃ…。
 
やっぱりアメリカ品質なのか!欧米かっ!!
 
 
 
…ということで、
期せずして見つかった問題もまとめて解決。
 
 
 
ほらこんなにキレイになりました!
ちなみに材は牛骨です。
 
 
そしてこれが最後!
なぜか元々サイズがバラバラだった、ブリッジピン…笑。ちなみにプラ製です。
 

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これを今回、ワタナベ楽器 Sさんが様々な材を試しに試して選び抜いた渾身のブリッジピンに変更!!
 
じゃじゃーーーーん!
 

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こだわりにこだわった材。水牛角!!
※見た目では変わったかどうかわかりませんけど
 
なんとなくこのギターには、黒系のピンにしたかったんですよね。さらにパールドットなしのシンプルな見た目にしたかった…。
 
だから最初は、エボニーにしましょうか、みたいな相談をしてたんですが、Sさんが最終調整段階で、様々なブリッジピンをとっかえひっかえ比較して検討してくださったそうです。ありがたやー!
 
そして最終候補に選ばれたのが、エボニーと水牛角の2つ。ちなみにエボニーはより甘く乾いたビンテージサウンド傾向が強まるらしく、対して水牛角はサウンドに芯が出てマホガニーのサクサク感とあいまって艶やかなサウンドになるようです。
 
って、こんなのどっちも魅力的で、自分じゃ選べるわけない…。
 
ということで今回は、『どっちもありなサウンドであることは間違いないが、今回はあえて水牛角を推したい』とおっしゃられたSさんの提案に、素直に乗らせていただきました!
 
 
 
 
ということで、とっても長くなりましたが、これが今回のフルメンテナンスの全貌です!
 
そして肝心のサウンドは…
まさしくアメージングサウンド!!
 
元々魅力的だった、サクサクしっとりの“クリスピーチョコレート”のようなサウンドが、更にグレードアップ!
 
まるで、国産高級チョコレートを食べて、これ超うまいじゃん!!…って感動した後に、ベルギー産高級チョコレートを食べて、そのあまりの複雑な美味さに言葉を失い驚愕する時のような…。
 
とにかく、サウンドの味と香りと舌触り、そのすべてが未体験ゾーンなのです!
※そもそも国産 / ベルギー産のどちらもめっちゃ美味しいけどね♡
 
もうこれは、文字だけじゃ伝わりません伝えられません…。サウンドを聴いてもらうしかない!
 
…かといって、僕が弾いたくらいじゃ、あんまり伝わらない気がしますが。。。笑
 

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ということで、この続きはまた今度!
※ただし時期は未定…笑
 
(完)
※このギターのフォトギャラリーは【ギターコレクション by ぷんギターズ】のページでご覧いただけます。→Martin 000-18 (1941) | ぷんギターズ
  

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