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ぷんギターズ【公式】のブログ。アコースティックギター、ヴィンテージギター、好きなことをぽつぽつと。ピエール・ベンスーザン、ジェイソン・ムラーズ、森山直太朗、ジュリアン・ラージが特に大好物

Collings OM-1A JL Traditional Julian Lage Signature (サウンド編(1/2))

Collings OM-1A JLが届いてから2週間が経ちました。
 

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この2週間、仕事はほどほどにキープした結果・・・
 
ほぼ毎日弾くことができました!笑
 
 
そして時々、サウンド比較のために、このCollings OM-1 JLのモデルともなったジュリアン・ラージ所有のMartin 000-18と同じスペックのMartin 000-18(1941年製)や、Martin D-28 Authentic 1941(2014年製)を取っ替え引っ替えしたりしながら、弾いてみたりしてました。
 

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ということで…
待ちに待ったCollings OM-1A JL。
 
 
これら先輩ギターたちと比べて、新入りのCollings OM-1A JL はどうなのさ?
 
 
という観点も交えながら、僕のはじめてのCollingsとなったギターのサウンド傾向を、なんとか少しでもお伝えできたらと思います。
 
 
 
さて。
まず、実際どんなサウンドなのかを知ってもらうには、ジュリアン本人が弾いているこの動画が一番適切だと思いますが・・・
 
 
 
 
じゃあ・・・
ジュリアン以外の人が弾いたらどうなるの?
 
 
こうなります!!!
 
 
 
 
 
僕が大好きなアンソニーお兄さんこと、Anthony da Costa!
 
 
・・・最高でしょ。なでるような柔らかいタッチでも、がっつりピックを押し当てるような強いストロークでも、弾き手のイメージをそのままサウンドとして表現してくれるような印象ですよね。
 
 
実際このギターのことを、ジュリアン本人は「とてもニュートラルなギター」と表現しているようですね。サウンド面の恣意的な強弱(メリハリ)が付加されることなく、入力に対してそのまますっと出力されるというイメージでしょうか。これら2つの動画を見るだけでも、なんだかわかる気がします。
 
ちなみにこのアンソニーお兄さん。元々Collingsとエンドース契約しているアーティストなんですが、このジュリアンモデルを相当気に入ったらしく、彼自身の音楽活動の友として、実際にOM-1JLを採用することにしたようですよ。海外のWeb記事にアンソニー使用Gearとして記載されてました。
 
たとえばこの動画、ギターの姿がなかなか見えませんが、間違いなくCollings OM-1JLです!!
 
 
 
大好きなアンソニーお兄さんも認めたサウンド!なんかうれしい・・・♡
 
これまでアコースティックに関しては特にWaterlooをメインで使っていたアンソニーお兄さんを、まさしく一瞬で虜にしてしまったわけですから、このOM-1JL、これまでのCollingsギターと比べてもそれだけ独特のサウンドを持ったギターということなのでしょう。
 
そして、このギター、インスト系の音楽だけでなく、弾き語りにもすごく合うということが良くわかりますね。OMとは思えないほどに低音が出る上に、全体のサウンドバランスがとてもいいんだと思います。
 
 
そしてこの人の歌、やっぱりすごく好きだ!
 
 
 
 
 
さてさて。
前置きが長くなりましたね。
 
 
実際、僕自身が弾いてみてどうだったかと言いますと・・・
 
 
●音の密度がとっても濃い & 音の芯がすごく太い
 
●新品ギターにありがちなコンプ感がほとんど感じられない抜けのよさ
 
●これは本当にマホガニーのギターなのかと思うほどの、艶っぽさと深いリバーブ
 
●とはいえ、マホガニーのさくさくした軽快さもしっかりある
 
●そしてなにより、弾き手のタッチに対する反応がめちゃくちゃ良い
 
 
といった感じが第一印象かな。。。
 
うーん、でもこの言葉だけで語れているとは全く思えません。とても新品とは思えない、奥深くて複雑なサウンドなのです。
 
ただこの2週間弾いただけでも間違いなく言えるのは、弾いていてとても気持ちの良いギターであるということ。音の出方や消え方、強弱のつき方、弾き心地の良さ、音域や各弦のサウンドバランスの良さ…などなど、弾いてる側の感覚と、ギターから出力されるサウンドのズレがほとんどないのです。
 
まさに、
 
●ギターと弾き手が一体となって…
 
●声のような人肌のサウンドを出せる
 
…という感覚です。不思議なくらい、とても自然に弾くことができるのです。
 
 
ちなみに僕よりも先に、ワタナベ楽器さんにてこの個体を試奏してくださった、カリスマ店員Sさんやお友達の皆さんからいただいたコメントにも、
 
●ヴィンテージ感の強いサウンド
 
●ローズウッドとマホガニー、両方の美味しいところが入っている
 
●以前試奏した坂田ギターのキューバンマホガニー 00-18Cのサウンドに近いかな?
 
●とにかくダイナミックレンジ(※)が広い
(※:識別可能な信号の最小値と最大値の比率)
 
●ずっと弾いていたい感じ
 
 
・・・というようなものが多く、やはり皆さん同じような印象を持たれたことがわかります。
 
 
実際、ピックストロークでガラーんとコードを鳴らしてみると、サウンドホールから音がこんこんと湧き出してくるかような鳴り方をします。
 
弦が弾かれた後に、基音の強い遠達感のある音がぐっと伸びていく。その後、基音は減衰しながらも、代わりに心地よい倍音が、まるで滝の周辺に漂うマイナスイオンのように、ほんわかとギターの周りを包んでいくこの感じ・・・。
 
これ、あれだ。Lowdenの、特にスプルース&ローズのモデルを弾いたときに感じる、あの感じに似ています。
 
 
そしてここから先はあくまで僕個人の感覚、完全に主観的なものでしかないですが…、
 
 
Collingsしかり、Lowdenしかり。とても緻密に、しっかりと作りこまれた、強い構造のギターに共通した、
 
『弾き手が弦をはじく動作に使ったエネルギーの全てが、一切の無駄なく、そのままサウンドとなって放出されるような…』
 
・・・そんな感覚なのです。
 
これは、僕が知っているマーティンのサウンド傾向とは少し違うような気がします。マーティンは何か少し遊びがあるというか、構造的に強く作り過ぎないことで代わりに得られるサウンド。音の密度が程よく絶妙に間引かれたような、優しい柔らかな、ある意味モロさを孕んだような、そんなサウンドに感じられます。
 
 
一方で、このCollings OM-1A JLを弾いていると、とにかくとても緻密で、濃厚な印象を受けます。
 
音が鳴っている感覚も、単にサウンドホールから音が出ているというよりは、ギターヘッドの先から、ネック、ボディーエンドに至るまで、ギター全体から音が出ているような感じです。ギターを構成しているパーツ間でのエネルギーの受け渡しロスがまったくないような、そんな印象を受けます。きっと、ネックには2枚のスティール板を挟んだカーボン製トラスロッドが仕込まれ、ボディとネックはボルトジョイントというCollings独自の仕様も、このサウンドを生み出す大きな役割を担っているのだろうと思います。
 
 
ちなみにオリジナルの000-18と比べると、このギターはOMなので、スケールが少し長いです。当然その分、弦のテンションも強くなります。でも、実際弾いてみるとそれほどのテンション感は感じません。弾きやすいです。サウンドも、少しくだけたニュアンスある柔らかいサウンドです。
 
試しに、弦のテンションに影響のあるヘッド角を比較してみました。
 

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●上:Martin 000-18 (1941年製)
 
●下:Collings OM-1JL(2017年製)
 
 
おぉ、ほぼ一緒ですね!
ジュリアンの000-18にあわせたんでしょうか。
 
 
そして更に、他のCollings Traditionalシリーズと比較すると、こうなります!
 

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写真はワタナベ楽器さんのTwitterより拝借
(写真上、ペグがグロス仕上げの方がCollings OM2H Traditional )
 
 
ほほぅ!
通常トラディショナルシリーズのヘッド角よりも、OM1JLの方がヘッド角度が浅くなっていますね!!
 
 
以前の雑誌インタビューで、このOM1JLの開発にあたっては、様々な材や仕様のネックをたくさん試して、最終的に一番サウンド的に納得がいくものを選んでいったというエピソードがジュリアン本人によって語られていましたから、試行錯誤した変数のひとつとしてこのヘッド角も入っていたんでしょうね。
 
このヘッド角を見るだけでも、ビル・コリングスとジュリアン・ラージ、そしてCollingsチームの皆が、丸2年間に渡って突き詰めに突き詰めた結果としての『ファイナルアンサー』が、まさしく今ボクが手にしているこのOM1JLなのかと・・・。
 
なんだか胸が熱くなります。
 
 
 
さてさて次はいよいよ、
 
 
Collings OM-1A JL、オリジナルのMartin 000-18のサウンドと比べると一体どう感じられるのか?
 
 
 
・・・なんですが、
 
 
ごめんなさい (>_<)!!
 
 
 
こちらは現在、慎重に慎重を期しながら、現在検証中でございます…笑
 
なんで慎重にいかないといけないかというと、実際にジュリアンが使用しているOM1AJLプロトタイプにも張られていて、市販されているCollings OM-1JLのデフォルト弦としても採用されているのは…
 

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ダダリオの中でも比較的新しいラインナップにあたるこの弦!
 
D’Addario ニッケルブロンズ弦 NB1253
 
・・・ なのです。
 
 
このNB弦、すでに出回っているいろいろな比較動画などを見るとわかりますが、ローミッドを増した芯のある強い音を作るような方向の特性を持っているような気がするんですよね。
 
これに対して、僕がこれまでMartin 000-18に使っていた弦は同じくダダリオのEJ16(ノンコーティングのフォスファーブロンズ弦)。
 
最新情報はわかりませんが、ジュリアン本人も少なくとも1年ほど前までは、彼のMartin 000-18にはこの弦を使っていたはずです。そしてこの弦の特性はどちらかというと、ややドンシャリ。少なくとも、ミッドレンジが強く出るような傾向を持った弦ではないのです。
 
 
ということで…
 
当たり前ではありますが、ギター本体同士の正しいサウンド比較をするためには、弦の違いの影響を取り除く必要がありそうだというわけです。
 
 
ただいま鋭意検証中!
続報をお待ちくださいー。
 
 
(続く)

 ※このギターのフォトギャラリーは【ギターコレクション by ぷんギターズ】のページでご覧いただけます。→Collings OM-1A JL Julian Lage | ぷんギターズ

 

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