ぷんギターズ Blog

ぷんギターズ【公式】のブログ。アコースティックギター、ヴィンテージギター、好きなことをぽつぽつと。ピエール・ベンスーザン、ジェイソン・ムラーズ、森山直太朗、ジュリアン・ラージが特に大好物

1953 Fender Telecaster オリジナルブラックガード【ジュリアン・ラージ来日記念】(中編)

前回からの続きで、

さっそく1953年製 Fender Telecaster(らしきもの)をせっせと分解していきます。

 

およそ一年前に、同じく1954年製 Fender Telecaster を購入した際の経験が活かされる時が、遂にやってきたのです。
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逆にいえば、一年前のこの経験がなければ、オリジナルブラックガード(らしきもの)を、実物を見ることもなく、いきなりUSから個人輸入するような勇気はわいてこなかったでしょうねぇ…(遠い目)

 

さて。 

1950年~1954年までのオリジナルブラックガードの鑑定ポイントのひとつとして、ピックガード下や、ノブ等が設置されたコントロールパネル下にある「ネイルホール」と呼ばれる部分があります。

例えばこの写真。

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ピックアップの横(写真では下)の小さな穴がそれです。これはネジで何かを固定するためのものではなく、当時、塗装する際にボディーを固定するために使用した穴なんだそうです。

このネイルホールが、いくつか他の場所にもあいています。

 

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 この半島みたいな部分の中心付近や・・・

 

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 コントロールパネルを開けた、ネジ穴の横(写真だと上)とか・・・。

 これですべてではないのですが、このネイルホールがあいている場所や個数が、オリジナルブラックガードでは概ね決まっています。これが一つ目のわかりやすい確認ポイント。

 

 次はネックとボディーのジョイント部分。

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赤いペンで・・・

Eddie

9-30-53

つまり、1953年9月30日にエディーさんが作ったということです。

 

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例のブラックガード専門書で、同じく1953年頃の個体の写真を見てみると、同じように赤いペンで同じ名前が書かれている個体がいくつか確認できるので、これも問題なさそうです。

それと、このボディ側のジョイント部分と、そこに固定されるネック側のジョイント部分とのラッカーの剥がれ方が一致しているかどうかも、もともとネックとボディーが同じ個体のものだったかどうかを確認する際にチェックするポイントだそうですが・・・

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今回の個体はボディーがリフィニッシュされていることもあり、少し写真ではわかりにくいですね。

ただこの写真のジョイント用ボルトが刺さる穴に重なるようについている長方形の跡は、これまた例のブラックガード専門書によるとオリジナルブラックガードの特徴のひとつでもあるようです。ただし、個体によってこの跡があるものとないものがあるようなので、この跡がないからといって即座にホンモノではないと判断できるものではないようです。

ちなみにこの「xe」の二文字のイニシャルのように見える文字は、いろいろ調べてみましたが謎のままです。なんだろうなこれ・・・。「xe」じゃないのかなぁ。。。

 

さてさて。

続く鑑定ポイントは、先程のボディー側のジョイント部分を違う角度から撮ったこの写真で。

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写真中央に、「D」というエンボス(型押し)文字がありますね。これはDスタンプと呼ばれる、この時期のオリジナルブラックガードの特徴のひとつだそうです。なお先程と同様、同じ1953年前後のオリジナルブラックガードでも、この「Dスタンプ」がないものもあるようです。

ちなみにもうひとつの1954年ブラックガードのほうにはなかったので、これを見つけたときには、

「でたーーーー!!!これが噂のDスタンプか!!!!」

・・・って感じで嬉しかったです(笑)。

 

 ということで、ここまでは僕の知識でチェックできる限り、怪しい箇所はありませんでした。

そして最後に一番有名なネックの底面部分を見てみましょう。ヴィンテージFender好きなら誰もが知っている、かの有名な「Tadeo Gomez」さんの名前は刻まれているのでしょうか??例えばこんな風に。

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これは昨年購入した1954年製Fender Telecasterのネック底面です。Tad-1-54 と書かれているのは Tadeo Gomezさんが1954年1月に作ったという意味ですね。

 

さて今回の1953年製にはどんなサインが書いてあるのでしょうか???

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写真だと非常にわかりにくいですが・・・

9-5-53

とだけ書いてあります。1953年9月5日ということでしょう。

残念ながら、Tadeo Gomezさんらしきイニシャルはなかったのですが、これも例のブラックガード専門書を見てみたところ、この1953年頃のネックには、年月日だけが記されて、TGやTADなどのイニシャルは書かれていない個体が多いようでした。なので、逆にこの方が信憑性が高いということでもありそうです。また、先ほどのボディー側の日付が1953年9月30日でしたので、概ね同じ時期に作られたネックとボディーであるというのもひとつの安心材料になります。

 

これらに加えて、他にもいくつか細かいチェックポイントを確認した上で、概ねおかしなところは見つからなかったので、一安心。

オリジナルブラックガードの真偽を確かめる術は、僕自身としてはこの程度が限界なので、これでよしということにします!笑

 

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ちなみにこのギターのピックガードはオリジナルではないのです。

これは正直残念なんですが、リフィニッシュされていることに加えて、この黒いピックガードがオリジナルじゃないからこそ、今回かなりお安い値段でこのギターを手に入れられたということもあります。

単品で市場には出てくることは極めて稀ですが、この1950年~1954年頃のオリジナルの黒いベークライト製ピックガードだけで何十万円という価格で取引されていたりもしますから、ピックガードがオリジナルじゃないというだけで、数十万円お安くなっているということでもありますからね。

ホントすごい世界ですよ。。。興味のない人からしたら、もはや狂気の沙汰でしょうね(笑)

 

それはそうと、どうしても気になるのは…

 

なんでこのギター、ピックガードがオリジナルじゃなかったり、リフィニッシュされてたりするんだろう・・・?

 

塗り直さないとといけないくらい、それくらいあまりにもボロボロだったのかな・・・??

 

 

 

・・・ってな疑問が、なんと!!!

 ぼくの粘着質な偏執狂的リサーチ能力が奏功しまして(笑)、

 

数日後。この謎が明らかになるのでした。

 

(続く…)

 

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